「速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造―」展2016年10月22日



山種美術館

【開館50周年記念特別展】
速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造―
山種美術館へ行きました。

ブロガー内覧会に参加しました。
写真はブロガー内覧会にて特別な許可を得て撮影しています。


山種美術館所蔵のたくさんの作品に加え、他所蔵の作品も展示されています。
代表作が一度にみられるので、とても楽しみにして行きました。



すべて速水御舟筆。

萌芽
1912年
18歳のときの作品。
横山大観の朦朧体を思わせる無線描写法。背景や人物の前に植物、装飾的。
挑戦的だなあ。
ほとんどモノトーンでまとまって、静か。


洛北修学院村
1918年
群青を多用した時期の代表作。
描き込み細かいなあ。山、森のなかの小さな村、人々、自然を緑青、群青、薄墨で描いている。


茶碗と果実
1921年
かわいい。ネクタリンかな、3つ、リアル!
湯呑茶碗の模様も細かい。



楽しみにしていた《炎舞》は、作品のよさを最大限に引き出すよう考えられた特別な展示方法。闇の中の炎と蛾だからね。

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炎舞
1925年
山種美術館
31歳のときの作品。
みていて暑くなった。炎の熱を感じる。

こんなに激しく燃え上がっているんだ。
下の部分。

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一旦炎が細くなる。

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上の方、こんなに渦巻いているんだ!
いろんな蛾が炎に舞い込んでいく。

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まわりは闇。
蛾も炎も闇も、発想と、それを絵画に実現させる表現力がすばらしい。



木蓮(春園麗華)
1926年
32歳のときの作品。
墨画。
しっとり美しい。木蓮の質感や色まで感じる。


翠苔緑芝
1928年
山種美術館
琳派の構図。
うさぎも黒猫もよくみると短い毛の質感がわかる。かわいい。
あじさいの花のひび割れ風表現は、御舟の独創の技法。
芝生の表現、よくみるとしわがよってるような、独特の質感がある。
力作だなあ。




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青梅
1929年
山種美術館
厚みのある金の背景。緑が濃い葉、梅の実。
コントラストが印象的だ。




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名樹散椿
1929年
山種美術館
35歳のときの作品。
俵屋宗達の松図襖から影響を受けてる。
背景の金が一様で圧巻。
「撒きつぶし」だ。途方もない根気を感じる。おどろくものを創ってやろうって気概を感じる。



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紅梅・白梅
1929年
山種美術館
黒い闇がすっと白梅から紅梅の背景まで漂っている。紅白対になっていて、同じ空間にある空気感を感じる。白梅の細い三日月がすてき。




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オリンピアス神殿遺址
1931年
山種美術館
すてき。
神殿の2本の柱、金が使われていて、洗練されている。
海外へ行ったときに見た異国の風景。こういう作品も描いていたんだ。初めて知って興味深かった。




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あけぼの・春の宵
1934年
山種美術館
春の宵、夜桜と三日月。静かに散る桜。いいな。可愛らしさも感じる。





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並んで展示されてるこの3作品が素敵でした。
右から、《桔梗》、《秋茄子》、《牡丹花(墨牡丹)》、すべて山種美術館所蔵。


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桔梗
1934年
山種美術館
きれい。モダン。好き。


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秋茄子
1934年
山種美術館
いい。茄子の木のバランスがいいし、また余白が絶妙。
繊細だなあ。
葉に虫もいて可愛いな。


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牡丹花(墨牡丹)
1934年
山種美術館
豪華。凝ってるなあ。すてき。
華やかな豊かな花びら。垂らし込みで描かれている。見入ってしまった。こんなに幾重にもよく描いたなあ。
ほのかに色づくつぼみ。
いいなあ。



円かなる月
1935年
絶筆。
構図は試行錯誤したみたい。
丹念に描き込んでる。松の葉、厚みある。
左下の金の満月いい。
みられてよかった。



代表作たくさんみられて、うれしかったです。
技法を追求したり、けっこう色々とりいれたりしてるんだなあ。
キュビズム的なものもありました。
若い時から晩年までみて、画風が変化していくのがわかりました。いつの歳でも探究心をもって意欲的なのが、作品から伝わってきます。

異国の風景や花鳥画、よかったな♪


山﨑館長のギャラリートークも勉強になりました。ありがとうございました。

楽しかったです。
ありがとうございました。
すてきな展覧会に感謝です。



ショップにて。
作品に登場してる黒猫ちゃんがあちこちに♪

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かわいい。




カフェの和菓子は作品をモチーフにしています。

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おいしかったです。ごちそうさまでした。


写真はRICOH GRで撮影しました。




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【開館50周年記念特別展】速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造―
会期:10/8~12/4





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