オルセー美術館展2009年09月13日

世田谷美術館

パリのアール・ヌーヴォー
-19世紀末の華麗な技と工芸-

世田谷美術館へ行きました。

オルセー美術館の誇るアール・ヌーヴォー・コレクションから、
95件147点を、日本で初めてまとめて紹介しています。


優雅な中に、個性や遊び心が感じられる工芸品をみることができました。



◆ダイニングルーム

リュシアン・ファリーズ
《すかんぽ文サーヴィス・スプーン、
たんぽぽ文サーヴィス・フォーク》
自然をモチーフとしています。
流れるようなデザインが優美です。


◆貴婦人の部屋

ウジェーヌ・フイヤートル
《ボンボン入れ"さくらんぼ"》
小さいさくらんぼ、よく見ると
黄、オレンジ、ピンク、赤、と微妙な色合いをしている。
リズミカルでかわいい。
透ける黄緑と金細工の細かさがすてき。

同じコーナーに
8月に国立新美術館の「ルネ・ラリック展」で見た
ルネ・ラリックの《飾りピン"芥子"》もありました。
照明の感じが違うからかな、
今回は落ち着いた印象を受けました。


◆サラ・ベルナール

ジョルジュ・レイ(推定)
《肘掛け椅子"昼と夜"》
1906年ミラノ万博に出品。サラ・ベルナール旧蔵とされる。
なんとも迫力のある椅子!
ハツカネズミにカタツムリ。
人間に大きなヒマワリ。みんな椅子の装飾です。
非対称なデザイン。
椅子自体がすごい存在感。

アルフォンス・ミュシャ
《椿姫》
サラ・ベルナールの「椿姫」のポスターです。
全体に白色が印象的。バックのシルバーの星がまた、モダンな感じ。
色合いといい、デザインのバランスといい、洗練されてます。
とてもすてき。

近くに、サラ・ベルナールが椿姫の衣装を着ている写真も展示してありました。
こうして同時に見てみると、
ミュシャのポスターは実像に近いのだなあ、
とても個性的で魅力的なオーラのある方だったのだな、と思いました。


◆七宝

ポール・グラントム
アルフレッド・ガルニエ
《七宝の花瓶"オルフェウス"》
ギュスターヴ・モローの「詩人の嘆き」をモチーフにしています。
炎のうねりが生々しい。

エティエンヌ・トゥレット
《花瓶》
すぐりが花瓶の周りに巻きついている。
インパクトある朱色で、
またよく見ると一様でない色が、すっぱそう。
夏の日を思わせます。
ただ単にきれい、なのとはまた違って、知的で力強い印象を受けました。



サラ・ベルナールのコーナーが印象に残りました。
ミュシャのリトグラフ、実物は初めて見ました。
思っていたより大きかったです。楽しかった♪

七宝のコーナーも楽しかったです。

世田谷美術館

オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー 世田谷美術館にて開催