広重ビビッド2016年05月20日

サントリー美術館


原安三郎コレクション
広重ビビッド

サントリー美術館へ行きました。




第1章 初公開 歌川広重〈六十余州名所図会〉

六十余州名所図会 江戸 浅草市(初摺)
歌川広重
なんてきれいな星空、キラキラ。美しく、堂々としている。すばらしい。
様々な技法が使われている。濃淡があって、芸術的。
赤色くっきり。
初摺ってこんなにきれいなんだなあ!

後摺になると、色あせてちがうもののようだ。


六十余州名所図会 丹後 天の橋立
歌川広重
すてき。
波、水、ひたひたしてる。
藍のぼかし、5本くらい入って、浅瀬を感じさせてる。


六十余州名所図会 阿波 鳴門の風波
歌川広重
色がきれい。濃い!
渦の藍の濃淡、何度も丁寧に摺り重ねて表現している。


六十余州名所図会 壱岐 志作
歌川広重
雪が降り続けている。時間が閉じ込められてるようだ。
あてなぼかしが、雪山に1本、上の空に2本。




第2章 最晩年の傑作 歌川広重〈名所江戸百景〉

名所江戸百景 大はしあたけの夕立
歌川広重
激しい突然の雨に慌てふためく人々。
角度の異なる雨の線を2枚の版木に彫り、濃淡ある墨ですっている。


名所江戸百景 深川萬年橋
歌川広重
放生会。 
哀愁漂う亀。富士山遠く真ん中に小さく。日本の風景だなあ。


名所江戸百景 上野清水堂不忍ノ池
歌川広重
満開の桜。月の松も見える。
明るくほのぼのした風景。


名所江戸百景 亀戸梅屋舗
歌川広重
ゴッホが模写した浮世絵。
臥龍梅が近景から遠景まで。
ぼかしで濃淡あり。繊細だ。


名所江戸百景 はねたのわたし弁天の社
歌川広重
手前に船頭を大きく描いている。遠景に羽田弁財天や常夜灯、さらに先に房総半島。
一緒に船に乗ってるようで楽しい。




第3章 幻のシリーズ 葛飾北斎〈千絵の海〉

千絵の海 総州銚子
葛飾北斎
引く波、打ち寄せる波を一枚に描いていて、動画のよう。船、翻弄されてる。

このシリーズ楽しかった。
見られてよかったな。




第4章 名所絵の名品――葛飾北斎、歌川国芳とともに

忠臣蔵十一段目夜討之図
歌川国芳
この浮世絵みたかったの!17世紀のニューホフ著「東西海陸紀行」の銅版画挿絵を参考にしている。遠近法、幾何学的建物。
静かな夜がうまく表現されてる。

近江の国の勇婦お兼
歌川国芳
馬は陰影があって、立体的で力強い。洋画の表現。
女性は浮世絵風。和洋の融合。面白い。




初公開の六十余州名所図会をみられてよかった。
色が鮮やか。初摺はほんとうにきれいで、摺りの表現が繊細で芸術作品だと思った。
葛飾北斎の千絵の海も見られて楽しかった。

すてきな展覧会をありがとうございました。
感謝です。


サントリー美術館