アール・ヌーヴォーのガラス展2015年09月05日


汐留ミュージアム

アール・ヌーヴォーのガラス展

汐留ミュージアムへ行きました。


とてもたくさんの作品が展示されていました。


Ⅰ.パリ

花器《キマイラの頭》
1880年頃
デザイン:ウジェーヌ・ルソー、パリ
制作:アペール兄弟、クリシィ
透明な琥珀色。
少し日本ぽい絵柄。
魚の上にある亀甲の文様は「ライオンの皮膚」と呼ばれている。


《台付蓋付花器》
1885-1889年頃
ウジェーヌ・ルソー、パリ
アペール兄弟、クリシィ
台と蓋:パニエ兄弟商会エスカリエ・ド・クリスタル、パリ
大きな鯉、北斎の門人、二代葛飾戴斗の彩色木版画にならった可能性。
跳ね上がる鯉とその波紋が茶色で表現されている。



Ⅱ.アルザス=ロレーヌ地方

《花器(スイレン)》
1892/1893年頃
エミール・ガレ、ナンシー
制作:ブルグン、シュヴェーラー商会、マイゼンタール 
丸いフォルム。深い色。形も。沈黙しているよう。黒っぽい濃い紫。
「悲しみの花器」シリーズの珍しい作例。
前面に睡蓮のつぼみと花、底にもうひとつ花が彫られている。


《筒型花器(樹下婦人)》
1890-1900年頃 
エミール・ガレ、ナンシー
白い筒状。真っ白の中に女性が樹の下に浮き上がる。


《花器(淡水魚)》
1899/1900年頃 
エミール・ガレ、ナンシー
ぐるっと作品の周りを回ると流れているよう。流れの中から魚が3匹、顔を出している。生きているよう。
川面。雨上がりの情景。チョウザメ(赤茶色)、マス(灰色)、カワカマス(藤紫色と紫色)。


《皿(タコ)》
1902-1904年頃 
エミール・ガレ、ナンシー
おもしろい。光の具合で奥の色が鮮やかになったりする。
複雑。奥行のある作品。
タコでも優雅だ。


《銀製飾付瓶》
1896-1903年
制作:ブルグン、シュヴェーラー商会、マイゼンタール 
グレーとピンク(花)と葉(緑)がきれい。銀が少し緑に光ってすてき。


《植木鉢(プラタナス)》
1894年
ドーム兄弟、ナンシー/ジャック・グリュベール(ナンシー)の影響
ゴージャス。プルーと金色が混ざったような地色に、金の植物。


《瓶型花器(スイートピー)》
1894年
ドーム兄弟、ナンシー/ジャック・グリュベール(ナンシー)の影響
華麗。ピンクの地色がきれい。
スイートピーのつる、まめ、花が薄ブルーに見えてさわやか。


《スイレンのつぼみ型花器》
1899-1901年 
ドーム兄弟、ナンシー アンリ・ベルジェ(ナンシー)のデザインに基づく、ナンシー
かわいい。
つぼみそのまま。おもしろいデザイン。
ガラスは不透明。ぽて~っとしてる。


《花器(トカゲ)》
1899-1900年
ドーム兄弟、ナンシー
エルネスト・ビュシエール、ナンシー
きれい。
瓶の口にトカゲ2匹が巻き付いる。トカゲがしなやか。尾が瓶の口にまとまってる。


《花器(ブドウとカタツムリ)》
1904年 
ドーム兄弟、ナンシー アンリ・ベルジェ(ナンシー)のデザインに基づく
透明感はないガラス。光でぼーっと上の方が透けるくらい。とても濃い色。枯れた葡萄の葉。
リンゴマイマイ(エスカルゴ)2匹がリアル。エスカルゴはやや透明。
おそらく1905年のリエージュ万国博覧会のため特別に作られたもの。



光が当たると、ふわーっと《森の情景》が水彩画のように見える花器もきれいだった。
キノコのモチーフのシリーズは、キノコがなかなかリアル。胞子が飛んできそう。両手の付いた小ぶりの鉢がかわいかったな。



見たことのないガレやドーム兄弟の作品をたくさん見られました。
個人のコレクションはそのひとの好みがわかって興味深い。

日本的な絵柄が印象的だった。そして植物、水中の様子に目を見張った。

不透明なガラスが多い。

光によって色が変化するのが楽しかった。
さすがパナソニックです。照明による見せ方もすてきでした。

よかったです。
ありがとうございました。




■ルオー・ギャラリー

ジョルジュ・ルオー
秋の夜景
1952年
すき。心の中があたたかくなる。
厚塗りの黄色、あたたかい光に包まれる。


古きヴェルサイユ(表)
1950年頃
皿というより新しい造形物。厚塗り。
力強い。彫刻のよう。黄色とオレンジがあたたかい。
生命力を感じる。
裏は、 
花(裏)


楽しかったな。
ルオー大好き!