第19回 秘蔵の名品アートコレクション展2013年08月08日


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【 第19回 秘蔵の名品アートコレクション展 】
モネ ユトリロ 佐伯と日仏絵画の巨匠たち
フランスの美しき街と村のなかで


ホテルオークラ東京
アスコットホール(別館地下2階) へ
内覧会に行ってきました。


展覧会はチャリティーイベントです。
1994年より開催されているそうです。


今回は19世紀後半から20世紀前半にかけての
パリとその近郊の風景を描いた絵画が展示されています。

モネやユトリロなど、楽しみにしていきました。



写真は主催者より特別な許可を得て撮影・掲載をしております。

 




クロード・モネ
菫の花束を持つカミーユ・モネ
1876-77年頃
奥さんを描いた絵。
髪を上げて赤い花を髪に飾ってかわいらしい。
少し顔色よくない。目に力がないです。この絵が描かれてから2年後くらいに亡くなられたそう。
顔は丹念に描かれていて描き手の愛情はよく伝わってきます。
すこしせつなくなりました。



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アンリ・ル・シダネル
森の小憩、ジェルブロワ
1925年
すてきだなあ。
全体が緑。
緑が、木に吊るしてある帽子にも、地面に敷かれたピクニックの敷物にも、あらゆる物に映っている。
近づいてみると、数センチの短い線の色の集積で描かれてる。
だから光や空気のきらきらうつろう感じが伝わってくるんだな。
先月行った軽井沢の緑がこんな風で、思い出してうれしくなりました。


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モネの睡蓮もあります。

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ピエール=オーギュスト・ルノワール
エスタックのオリーブ畑
1882年
いいなあ。
以前、観たことがあります。
2010/04/01 ルノワール ~伝統と革新 国立新美術館
その時もいいなあと思いました。
横長の絵。
オリーブの葉に太陽の日が当たって、絵が全体に黄金色に輝いています。
生命力を感じます。好きです。





ユトリロがたくさんあってよかった。


モーリス・ユトリロ
ラパン・アジル
1912年
いいです。ぱっと見たとき、ここで楽しい食事ができそう、と思いました。
白と緑の印象。白い柵と壁。緑色の窓、木立。すべての窓は開いています。
ユトリロが通った酒場。たくさんこの酒場を描いています。



モーリス・ユトリロ
モンマルトルのキュスティーヌ通り
1938年頃
高い建物、同じものがずっとあちらまで続いて、道は左へ曲がってそちらのほうまで続いている。
無数の窓が並んでいて閉まっています。通行人はぎこちない。
並木は冬枯れてつんつんしている。
描き込まれています。



モーリス・ユトリロ
郊外の雪道
1946年
白くてもどこか温かみのある風景。なごやかな雰囲気がします。
道を歩く人や家並みがかわいらしい。
広角の構図。









展示室にパリ市街の地図があります。
中央に見える白くて丸い台です。

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例えば、
ここが佐伯の絵が描かれた場所。


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そのまま振り返ると、

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地図にあった佐伯の作品が展示されています。

楽しい展示方法だな♪





佐伯祐三がよかったです。


佐伯祐三
アントレ・ド・リュー・ド・シャトー
1925年頃
パリの街角。
奥と右手の白い高い建物に対して左下の赤い服のおしゃれな女性がアクセントになっている。
地面に近くなるほどきれいではない街の景色。
雑多なパリの雰囲気、と同時にエスプリも感じました。



佐伯祐三
レ・ジュ・ド・ノエル
1925年
酒場の建物を正面から縦に画面に大きく描いている。
色も力強い。画面からパワーが出ています。






佐伯祐三
リュクサンブール公園
1927年
マロニエの並木とその下を行く人々が描かれています。
冬枯れの木立は黒く高い。
高い木立の間、細くこちらからずっとあちらへ青空が描かれています。
さわやかな青空。この空を描きたかったのかな、と思いながら観ました。
30歳で亡くなる一年前の作品だそうです。


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ジャン・デュフィ
セーヌ川とパリ
制作年不詳
軽やかです。朗らかで、好きです。
素早い筆のタッチに、グリーン、淡いレンガ色がすてきです。




肖像画もたくさんありました。


アメデオ・モディリアーニ
若い女の胸像(マーサ嬢)
1916-17年頃
いいな。きれいだなと思いました。
体が傾いている。しあわせそうな安定している印象。
さりげなく見えて、背景の色などいろいろ工夫が感じられます。


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シャガールがすてきでした。

マルク・シャガール
サント・シャペル
1953年
夜。ブルーの世界。
あたま、前後に人と鳥の顔、の鳥、なのかな。
女性の描かれたキャンバスに向かってうれしそう。
キャンバスのなかの女性はブーケを手にしています。
下はパリのセーヌ川、サント・シャペルの塔。夜の世界。夢の中なのかな。
全体を覆うブルーがなんとも落ち着く。
かわいい絵。






藤田嗣治の絵も数点ありました。






展覧会、盛りだくさんでした。
見られてよかったです。

ありがとうございました。




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【 第19回 秘蔵の名品アートコレクション展 】
モネ ユトリロ 佐伯と日仏絵画の巨匠たち フランスの美しき街と村のなかで

ホテルオークラ東京
アスコットホール(別館地下2階)

開館期間  2013年8月7日(水)~9月1日(日)
開館時間   10:00~18:00(入場は17:30まで)







浮世絵 Floating World―珠玉の斎藤コレクション ~第2期2013年08月11日

三菱一号館美術館


浮世絵 Floating World―珠玉の斎藤コレクション
第2期
北斎・広重の登場―ツーリズムの発展



三菱一号館美術館へ行きました。



第1期の記事はこちら:浮世絵 Floating World―珠玉の斎藤コレクション




北斎は優美でした。好きです。
広重は名所絵。
豊国は役者絵。
国芳はパワフル。アイデア面白いなあ。





葛飾北斎
琉球八景
天保3年頃
種本に「琉球国志略」(周煌著)がある。

臨海湖声
屋根の藍色が効いてる。
折り重なってジグザグに連なってリズミカル。美しい。
最後あちら側同じ色の川に繋がっている。

龍洞松濤
沖縄っぽい色使い。

筍崖夕照
おもしろい。
崖が浮いているよう。

長虹秋霽
構図がさすが絶妙。横切っている道、途中橋。



葛飾北斎
冨嶽三十六景
どれもかっこいい。

神奈川沖浪裏
文政末期
色がきれい。
色が濃くて締まってる。
藍とブルーと水色。
富士山は藍色。 持ち上がった大波は雪のように白い。 きもちいい、清々しい。 美しいなあ。

凱風快晴
文政末期
赤富士
空はグリーンブルーの濃いの。
結構全体に濃厚。
鱗雲。
絵の全体から受ける印象は、安定、どっしり。

山下白雨
文政末期
ふもとに雷、入道雲ぽこぽこたくさん。
凱風快晴と対比して作られてると思う。並べて展示されていました。
こちらの絵からの印象は、鋭い、厳しい。
こちらの富士山の方がやや尖ってます。

東海道程ヶ谷
文政末~天保初期
構図は手前に街道、松並木。
あちらに真ん中に松の間から富士山。

駿州江尻
文政末~天保初期
かっこいい。
風が吹いて紙、葉、笠、飛んでる。



葛飾北斎
鎌倉江ノ嶋大山 新板往来双六
文政13年
知ってる地名がたくさん、楽しい。
日本橋を出発して
東海道から鎌倉、江ノ島を回り、
大山から矢倉沢往還を利用し
日本橋に戻る。



葛飾北斎
諸国瀧廻り
木曽海道小野ノ瀑布
天保4年頃
縦、長い。
左1/3のところに上から下まで滝。
きれい。
構図が勉強になるなあ。



葛飾北斎
雪月花
吉野
天保4年頃
さくら。ふわふわ。もこもこ。淡いピンク。
木も枝もなく花のみ、雲のように中央に大きく横たわるように、色の淡い状態のみで 表されている。



葛飾北斎
冨嶽百景 二編
天保6年
大波砕けたのが千鳥になってる。



葛飾北斎
春興五十三駄之内
享和4年
面白い。
プロマイドみたい。構図が巧みで勉強になる。

川崎
きれい。
川、女のひとしゃがんで洗濯。
後ろ向きの男干してる、体がくっと曲がってる。

神奈川
きれい。 着飾った女性2名。
宿で窓にとまる鳥を見てる。

岡崎
きれい。
雪景色。横長い。
すーっと太鼓橋。行列。





初代歌川広重
東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景 天保4年
行列の先頭の担いでる荷物のあずき色がインパクトある。
朝4時 明けの空
左に魚屋、一日の始まりを感じさせる。
手前に両端に門があって絵がしまってる。自然に中央に目線が行く。



初代歌川広重
東海道五拾三次之内 箱根 湖水図
天保4年
かっこいい。
そびえる山。極端。そそり立つ。
富士山が左に遠くに見える、白のみ。



初代歌川広重
東海道五拾三次之内 蒲原 雪之夜
天保4年
雪の世界。
こんもり積もって静か。好き。
ひと以外は白と黒、グレーのみ。
ひとは薄茶というかベージュかな、と藍色。
左山笠のひとは左へ、右ふたりは右へ、行き交うひとの配置も納得。





三代目歌川豊国・初代歌川広重 双筆七湯巡
嘉永7年2月


双筆とは、手前の人物を三代目豊国、背景を後輩の初代歌川広重 が描くため。
嘉永期(1848-54)の絵師ランキングで役者絵は豊国、名所絵は広重がトップだったのでとても贅沢。 箱根の湯治へと旅情を誘うもの。団扇にしてる。

湯本 初代坂東しうか
人気女形。

塔の沢 三代目岩井粂三郎
若女形で評判。着物の柄が井○井だからわかる。

堂か嶋 八代目市川団十郎
風景を写生中。筆を口に横にくわえてる。粋だね。





歌川国芳
縞揃女弁慶 安宅の松
とてもきれい。
お寿司。お小皿、何かの上に伊達巻、その上にエビの握り、赤と黒のチェックの着物。 欲しがる子供。子供かわいい。
女の頬から目のあたりほんのり赤くていい。
子供の着物柄もいい。おもちゃの柄。鯛に車、太鼓、こまかな。



歌川国芳
流行猫の戯 かゞみやな 草履恥の段
弘化4年頃
役者が猫の顔。 おもしろい。



歌川国芳
相州江之嶋之図
嘉永4年頃
知ってるところうれしい。
三枚続き。
岩の方向から見た様子。海水浴する人も。岩屋、洞窟。





肉筆


初代歌川広重 茶摘時鳥図
嘉永期
かわいい。色も。
山は淡い。
女性3人作業。上の方に鳥。ひとり見上げてる。




楽しかったです!
有名な作品もたくさん見られました。
色がきれいに残っていて、感激しました。ほんとうにきれいだった。
こんな色だったんだ!と感動しました。
美しい浮世絵を見せてもらえて感謝です。

構図なども勉強になりました。


ありがとうございました。




浮世絵Floating World-珠玉の斎藤コレクション|三菱一号館美術館


三菱一号館美術館


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もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)


歌川広重保永堂版 東海道五拾三次 (謎解き浮世絵叢書)


第19回 秘蔵の名品アートコレクション展 からランチへ2013年08月17日

ホテルオークラ東京


【 第19回 秘蔵の名品アートコレクション展 】
モネ ユトリロ 佐伯と日仏絵画の巨匠たち フランスの美しき街と村のなかで


ホテルオークラ東京
アスコットホール(別館地下2階)




ブロガーナイトに参加したので2回目です。

その時の記事:第19回 秘蔵の名品アートコレクション展






今日は夏休みなので、ランチもしてのんびりする予定♪

展覧会では前回とは異なる作品もこころに残りました。





カミーユ・ピサロ
ポントワーズの橋
1878年
パステル色でやわらかい色使い。
春の色のよう。穏やかだなあ。


クロード・モネ
日本風太鼓橋
1918-24年
晩年の作品。
少し離れて見るとやや右上に太鼓橋、手前は池と分かりやすいです。
太鼓橋の向こうから光が差している。温かいオレンジイエローの光。
大きな絵。近づくと筆使いの力強さが分かります。
じーっと見てると味わい深い。ゆっくり眺めていたいです。


モーリス・ユトリロ
ラパン・アジル
1912年
白い壁と緑の窓。
力強くていいな。


アルベール・マルケ
パリ、ルーブル河岸
1906年
近くの景色は濃く、遠くの景色は煙ったように薄く描いている。
全体に太目の筆で描かれている。
ひとや馬車など細かく描いてなくてもちゃんとわかるし動きを感じます。うまいんだな。


ジャン・デュフィ
セーヌ川とパリ
制作年不詳
あたたかくて軽やかな色。
すてき。


アメデオ・モディリアーニ
若い女の胸像(マーサ嬢)
1916-17年頃
きれい。
いいな。
あたたかい雰囲気。


マルク・シャガール
サント・シャペル
1953年
いいな。
ブルーが落ち着く。
今日はよく見たら右下に仲良さそうな男女を発見!♪
すてきな夢を見ているような絵。好きです。





楽しかったです♪

じっくり自分のペースで見ることができてよかった。
ありがとうございました。





ランチの予約をしていたので本館へ向かいます。
別館のアーケードを抜けていくと本館へ行けます。




第19回 秘蔵の名品アートコレクション展 モネ ユトリロ 佐伯と日仏絵画の巨匠たち フランスの美しき街と村のなかで 夏休みのおすすめイベント ホテルオークラ東京

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もっと知りたいモネ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

中華ランチ2013年08月17日

ホテルオークラ東京の展覧会を見た後、
ランチしました♪



ランチ_1

はるまき、しっかりしてます~。
ボリュームある!



酢豚がとってもおいしかったです。

デザートの杏仁アイスもおいしかった♪



ゆっくりお食事できました。


ランチ_2




おなかいっぱい!

ごちそうさまでした♪





この後、大倉集古館へも行きました。



桃花林